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付録

アクセント史の資料

ここに、過去の時代のアクセントを表記する上に用いた資料を、時代別に掲げる。ここに「時代」というのは、その資料の成立年代ではなく、私どもがその資料がうつし伝えると推定した時代である。また、ここに名を掲げるものは主要な資料で、ここに掲げなかったもので、一・二例ずつとったものもある。さらに、ここに掲げた資料も、全語彙を利用したものではなく、また、これらの資料に表記されているとおりを採録したとは限らない。これらを互いに彼此参照したり、時には現代諸方言のアクセントをも考慮に入れたりして決定した例もある。要は私どものアクセント史研究の成果を発表したもので、その詳細は他日機会を見て公開する所存である。(金田一春記=初版より)

このたびの改訂に際して、新たな資料を加えて内容を補訂したが、記述の方針は初版のそれに従った。(アクセント史資料研究会記)

平安時代の資料

書名 写本・版本
和名類聚抄東京大学本・伊勢本・高山寺本・前田本・高松宮本・林羅山書入本の和訓、および一部字音語に施された声点。
類聚名義抄書陵部本・観智院本・高山寺本・成院本の字音語や和訓の声点。
世尊寺本字鏡東洋文庫蔵。和訓の声点。
金光明最勝王経音義大東急記念文庫蔵。和訓の万葉仮名とそこに施された声点。
法華経単字源実俊写。矢野氏蔵。和訓の声点。
色葉字類抄前田本の和訓・字音語の声点と仮名遣の一部。
日本書紀の古写本神代巻は弘安本・乾元本・書陵部本・嘉暦本などの、人皇巻は岩崎本・前田本・書陵部本・北野本などの、それぞれ歌謡・訓注の万葉仮名、片仮名傍訓に施された声点。
乾元本日本書紀所引日本紀私記卜部兼夏写「乾元本日本書紀」(天理図書館蔵)に引用された「日本紀私記」の万葉仮名和訓に施された声点。
讚嘆古譜金沢文庫蔵。日本古典全集「歌謡集(上)」に所載の墨譜。
朗詠要抄延慶二年因空写。呉文炳氏蔵のものの墨譜。
医心方半井本(東京国立博物館蔵)・仁和寺本の万葉仮名・片仮名の声点。

〈付〉右のほか、漢籍資料のうち「史記」や「白氏文集」などの訓点本に施された声点も参照した。


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